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みんな死んじゃえ。
オーケー、整理しよう。
今日は12月24日だ。いわゆるクリスマス=イヴってやつだな。
別におれはクリスチャンではないけど、人並みにクリスマスという日は特別な一日だと思っている。
だが、今おれは秋葉原にいる。
詳しく言えば、秋葉原の大通りから二本ほど通りを越えたディープなPCパーツの店の前だ。
傍らには悪魔のような笑みをうかべるO野と千明が佇んでいる。
オーケー、整理しよう。
あれは今月の19日だった。O野からメールが届いていた。なぜかカタカナだけで書かれた不気味なメールだった。
意味を要約すると「24日にどこかに行こう」てな感じだ。
おれは返信で「じゃあメイド喫茶にでも行くか」なんて書いてしまったのが運のツキだった。そうだ、こいつらに冗談は通じない。生きてることが冗談みたいな奴らだからな。
それで今おれは秋葉原にいる。
聖なる夜にメイド喫茶を捜し歩いている。
落ち着いて考えると原因はおれ自身だ。
Laoxの店の前でメイドが描かれた看板を見つけた。恐る恐る怪しげな暗い階段を下りていく。
地下の廊下はまるで人の住んでいない集合住宅のような不気味な静けさに包まれていた。角に案内板が立っている。確かにこの階に店は有るらしい。場所を確認してから冷えきった廊下を歩き出した。
そのメイド喫茶からは、長蛇の列が伸びていた。
一目でまっとうな人種ではないとわかる男たちが、一言も発さずに下をうつむいて並んでいる。まるで配給を待っている難民たちのようだ。
堪らず顔を抑えて来た道を駆け戻っていた。
「ほらほらー、楽しいぜ!お前も来いよー!」
すっかりテンションMAXになっているO野が悪魔のように囁いている。
---オ前ハ何ヲヤッテイルンダ?
---今夜ハくりすますダゾ?
---オ前トサッキノ行列ノ男タチト、何ガ違ウ?
もう、生きていけない
そして、発狂寸前に追い詰められたおれに、とどめの一撃が下された。
道端でメイドの服を着た女がチラシを配っていた。そこに描かれた地図を見て再び歩き出す。もう何も考えられない。
その店は、秋葉原というよりもはや御徒町と言った方が妥当な位置に建っているビルの地下にあった。
そのためか、店内も妙に下町くさい。そこで働いているのは間違いなくメイド服を着た店員だが、どこか威勢がいい。
「お帰りなさいませご主人様」なんて気色悪い挨拶はしない。ただ普通に「いらっしゃいませ」だ。
むしろ「ぇらっしゃい!まいど!」とか言っていたほうが似合ってるかもしれない。
なんだこの店は?なんかおれ癒されてる。
まったくの予想外だった。
メイド喫茶なんて行っても、ただ自分が傷つくだけだと思っていた。
だが、このどこか果てしなく間違えているメイド喫茶でおれは落ち着いている。下町メイド万歳!
簡単なことだった。
結果はいつだって行動の先に待っている。
もし、この日自分の部屋の中で膝を抱えているだけだったら、何も得られなかった。
何が起こるかなんてやってみなければわからない。だけど、その先にどんな結果が待っていても、きっと後悔をすることにはならない。
簡単なことだ。
帰りがけに居酒屋に寄った。酒は旨かった。
だけど少し泣いた。
今日は12月24日だ。いわゆるクリスマス=イヴってやつだな。
別におれはクリスチャンではないけど、人並みにクリスマスという日は特別な一日だと思っている。
だが、今おれは秋葉原にいる。
詳しく言えば、秋葉原の大通りから二本ほど通りを越えたディープなPCパーツの店の前だ。
傍らには悪魔のような笑みをうかべるO野と千明が佇んでいる。
オーケー、整理しよう。
あれは今月の19日だった。O野からメールが届いていた。なぜかカタカナだけで書かれた不気味なメールだった。
意味を要約すると「24日にどこかに行こう」てな感じだ。
おれは返信で「じゃあメイド喫茶にでも行くか」なんて書いてしまったのが運のツキだった。そうだ、こいつらに冗談は通じない。生きてることが冗談みたいな奴らだからな。
それで今おれは秋葉原にいる。
聖なる夜にメイド喫茶を捜し歩いている。
落ち着いて考えると原因はおれ自身だ。
Laoxの店の前でメイドが描かれた看板を見つけた。恐る恐る怪しげな暗い階段を下りていく。
地下の廊下はまるで人の住んでいない集合住宅のような不気味な静けさに包まれていた。角に案内板が立っている。確かにこの階に店は有るらしい。場所を確認してから冷えきった廊下を歩き出した。
そのメイド喫茶からは、長蛇の列が伸びていた。
一目でまっとうな人種ではないとわかる男たちが、一言も発さずに下をうつむいて並んでいる。まるで配給を待っている難民たちのようだ。
堪らず顔を抑えて来た道を駆け戻っていた。
「ほらほらー、楽しいぜ!お前も来いよー!」
すっかりテンションMAXになっているO野が悪魔のように囁いている。
---オ前ハ何ヲヤッテイルンダ?
---今夜ハくりすますダゾ?
---オ前トサッキノ行列ノ男タチト、何ガ違ウ?
もう、生きていけない
そして、発狂寸前に追い詰められたおれに、とどめの一撃が下された。
道端でメイドの服を着た女がチラシを配っていた。そこに描かれた地図を見て再び歩き出す。もう何も考えられない。
その店は、秋葉原というよりもはや御徒町と言った方が妥当な位置に建っているビルの地下にあった。
そのためか、店内も妙に下町くさい。そこで働いているのは間違いなくメイド服を着た店員だが、どこか威勢がいい。
「お帰りなさいませご主人様」なんて気色悪い挨拶はしない。ただ普通に「いらっしゃいませ」だ。
むしろ「ぇらっしゃい!まいど!」とか言っていたほうが似合ってるかもしれない。
なんだこの店は?なんかおれ癒されてる。
まったくの予想外だった。
メイド喫茶なんて行っても、ただ自分が傷つくだけだと思っていた。
だが、このどこか果てしなく間違えているメイド喫茶でおれは落ち着いている。下町メイド万歳!
簡単なことだった。
結果はいつだって行動の先に待っている。
もし、この日自分の部屋の中で膝を抱えているだけだったら、何も得られなかった。
何が起こるかなんてやってみなければわからない。だけど、その先にどんな結果が待っていても、きっと後悔をすることにはならない。
簡単なことだ。
帰りがけに居酒屋に寄った。酒は旨かった。
だけど少し泣いた。
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